radio4によるロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団ライブ音源より
シューベルト/交響曲第8番「未完成」
指揮:アルノンクール
1回目に聞いた時は、アクセントの強さに違和感を感じ、それ以外はまあ普通かなという印象だった。だから、もう一度聞きたいというものを感じなかった。
昨日のこと、CD-Rには「未完成」と「ブラームスの2番」が順に入れてあるが、ブラームスを聞こうと思いスタートボタンを押したところ、操作を間違えていて「未完成」がなり始めた。やり直しをしようとしたが、低弦の8小節とそれに続くヴァイオリンの刻み、第1主題が出てくるのを聞くと、「何か違うぞ」と感じ、そのまま聞くことにする。
1楽章は、こんなに切迫感のある音楽だったのか!
と感じた。受け止めきれずにたじろぎそうになる。今までそれほど多くの「未完成」を聞いたとは言えないが、こんなに迫ってくる演奏は初めてだ。
指揮者はスコアを読み、そこから感じ取ったことをオーケストラを通して表現していくが、アルノンクールはこの曲のスコアから、やむにやまれない何かと見つけだのだろうか。
2楽章は音楽の流れと響きの美しさを十分に表したところと、管楽器とティンパニのアクセントによる激しさのコントラストをはっきりさせた演奏だ。それゆえにACOの弦と木管の音と響きの美しさが際立つような気がする。
アクセントの強さは、何かのうずきを表現しているのだろうか。(・・・と、うがった見方をしてしまいそうになる)
ボタンの操作ミスで、思わぬ名演奏に出会いました。これは時折取り出してきては聞いていくCDになるでしょう。
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4 件のコメント:
こんにちは
アーノンクールの演奏は、モーツァルトのピアノコンチェルト第23番を指揮(オケはACO)していたのを聴きました。ピアノはグルダです。私が唯一聴いたことのあるアーノンクールです。
これはオケ・ピアノの両方とも評判が良いものです。オケはとても快活で(前面に出すぎるような気もしますが)、グルダはアーノンクールの指揮に大変満足しておりました。
確かにグルダのピアノはすごく冴えてましたから、鬼才と奇才同士でなぜか馬が合ったのでしょう。
しかし、次のコンチェルトを録音しようとしたら、今度は互いの意見が食い違って決裂したそうです。
指揮者とソリストの解釈が違っても、そのままなんとか演奏してしまうこともありますが、録音を聴いても良くないことが多いですね。中には名演と言われるものもあるのが不思議ではありますが。
yoshimiさん、こんにちは。
アーノンクールには関心を持っていなかったのでモーツァルトのピアノコンチェルトのディスクがあるとは知りませんでした。それもグルダがピアノとは面白い取り合わせですね。
>鬼才と奇才同士でなぜか馬が合ったのでしょう<
なるほど、そうなるとますます興味をそそられます。
次のコンチェルトが決裂した話や、協奏曲におけるいろんな指揮者とソリストの話は面白いですね。演奏家にまつわるいろんな話は好きなんです。(ワイドショー的なものには興味ありません。音楽に向かい合っている時の話が好きです)
アーノンクールの演奏は、最初は少しばかりカルチャーショックのようなものを感じますが、2回目以降は聞きごたえのある演奏をしているのかなと思ったりします。
こんにちは
このコンチェルトはたまたまグルダのCDを探していて見つけたので、私もアーノンクールは他には聴いていないんです。
好きなブラームスの交響曲の録音があるんですが、評価が分かれているようなので、聴くかどうか保留中です。
>次のコンチェルトが決裂した話や、協奏曲に
>おけるいろんな指揮者とソリストの話は面白いですね。
>演奏家にまつわるいろんな話は好きなんです。
本とかリーフレットとかでネタはいくつか持っているので、そのうちまとめてブログに書いておこうと思います。どこかに記録しておかないと、記憶がぼやけてきそうです。
yoshimiさん、こんにちは。
グルダ、ゼルキン、ポリーニ・・・、ピアノ作品とピアニストへの造詣の深さは、毎回の記事を読ませていただくたびに感じることです。
ベートーヴェンのピアノソナタ第32番はいまだに聞いたことがないのですが、今は聞きたくてうずうずしています。
いろんな逸話等どんどん出てきそうで楽しみですね。期待しています。
アーノンクールのブラームス交響曲全集は聞いたことがありません。どんな演奏をしているのでしょうか。
僕だったら、今までの演奏と違ったアプローチのものを聞きたくなったら購入するかもしれません。
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