「CDで音だけ聞いていても素晴らしいが、しかしそれが全てではなかった。
オペラにしろバレエにしろ、舞台で演じられているのを見なきゃだめだ」
デアゴスティーニのバレエDVDコレクションで「くるみ割り人形」を見ての感想です。
チャイコフスキーの3大バレエは、音楽だけでも素晴らしく美しい。十分に作品として成立しています。
特にそれぞれの組曲は、カラヤン/ウィーン・フィルのCDで堪能しています。
けれどもDVDで、ライブ映像を見ると、やっぱりバレエは「バレエの曲なんだ」と強く思いました。
作曲者はあらすじと各場面をイメージしながら曲を作っているはずです。バレエ・ダンサーに踊れれることを前提として書いています。だから、音だけ聞いていても、それだけで100%ではない。当たり前と言えば当たり前のことに気がつきました。
交響曲や管弦楽曲は、聴覚から入ってくるもので感動します。バレエは聴覚プラス視覚で魅了されます。
しかも素晴らしい舞台装置と衣装、練りに練った演出と振付、そして素晴らしい踊り、すべて視覚でとらえられるものです。
クラシックの中で、最も視覚に訴える要素が大きいといえます。
だから、見なきゃだめだ。
そう思うのです。
いや~、それにしても九十数分が夢見心地でしたね。3大バレエの中で「くるみ割り人形」が一番好きですから、なおさらです。
オペラは同じ作品を短期間に繰り返し見たいとは思いません。数ヶ月以上間隔を開けたいと思いますが、「くるみ割り人形」はわりと頻繁に見ていたいと感じました。
ちなみに、あらすじは (デアゴスティーニのHPから引用します)
<クリスマスイブ、シュタールバウム博士夫妻の家のパーティに招かれた魔術師ドロッセルマイヤーは、夫妻の娘で15歳のクララにくるみ割り人形をプレゼント。その夜、クララはくるみ割り人形が気になって、そっと居間に出てきます。そのとき時計が0時を告げ、不思議なことが起こります。大きなねずみの大群が現れ、くるみ割り人形が率いるおもちゃの兵隊と戦いになります。そして、ねずみの王と戦ったくるみ割り人形は王子に変身。クララを不思議な国へと誘います。そこでクララは憧れのバレエの役、金平糖の精になって王子と踊るのです。踊りの最高潮で夢は消え、クララはクリスマスツリーの下で目を覚ましたのでした>
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