今日は武満徹の命日。亡くなってから12年になる。
今日取り上げる曲は
カトレーン
クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノ、オーケストラのための
僕が初めて買った武満作品のLPに「カトレーン」が入っている。
武満のレコードはこの1枚のみ、今はCDで持っているので、それを聞いている。
演奏は、タッシと小澤征爾/ボストン響
カトレーンについて武満徹が語っている 。
「この曲は、いわゆる起承転結のはっきりしたものではありません。それはたとえてみれば、絵巻のようなものです。絵巻物を繰り広げてゆくにしたがって、シーンは区切られることなく連続しながら変化していきます。
別の言い方をすれば、庭園とその中を逍遙する人の関係にも似ています。その庭園の中に1本の樹が聳えているとすれば、庭園の入り口で眺めるのと、近づいてふり仰ぐ様相、行きすぎて振りかえる眺めなどは、同じ庭、同じ樹がありながら景観を変えるものです。」
この曲は武満が語っているように、構成的にカチッとまとまった曲ではない。
音楽は移ろいゆく。そして流れゆく音と響き、それぞれが刻々と変化する情景を表しているようにも思える。
だが具体的に何かを描写しているとは思わない。音を聞いて何を感じるかはそれぞれだが、その美しさはたとえようがない。
現代音楽の中で、これほど美しい音楽を書く人がどれほどいるだろうか。
もっと長生きして、たくさん曲を書いてほしかった。
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3 件のコメント:
こんにちは。
その昔、山本直純の「オーケストラがやってきた」という番組で、
タッシが「カトレーン」を演奏しているのを観て(聴いて)衝撃を受けたことを思い出しました。
考えてみればマイ・ファースト・タケミツだったような。
私もタッシ/ボストン/小澤盤
すみません、途中で切れてしまいました。
私もタッシ/ボストン/小澤のCD持っています。
カップリングの「鳥は星型の庭に降りる」もいいですね。
木曽のあばら屋さん、こんにちは。
「オーケストラがやってきた」は好きな番組で、時々見ていましたが、「カトレーン」を演奏している時は見ていません。残念!
武満作品のLPは1枚しか持っていませんが、カップリングは「鳥は星型の庭に降りる」でした。
この曲も好きなんです!
初めてのコメント書き込み、ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。
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