「ジュリーニのベートーヴェンは遅くて止まりそう」
と友人Ⅰが面白おかしく言っていた。もう5年以上前のことだが、なぜかしら覚えていた。今回「ちょっと聞いてみたい」と無理をお願いしてCDを4枚貸してもらった。
まずは第1番から聞いてみた。(1番は大好きな曲でいろいろとCDを集めていて、聞き比べをするのが楽しみ。だから1番から聞いた)
オーケストラはスカラ座フィルハーモニー管弦楽団
録音は1991年
ジュリーニ77歳の時である。晩年になってテンポが遅くなる指揮者とそうでない指揮者があるが、ジュリーニは遅くなった指揮者に分類されるのだろうか?
ジュリーニのCDはあまり持っていないので、なんともいえないが、ベートーヴェンでは今のところ1番、6番、7番と聞いたがやはり遅かった。
聞くほうの好みの問題だが、僕としては1番は軽快さほしいので、1楽章と3楽章は遅く軽快さに欠け、おもしろくない。4楽章が標準的な(あくまで僕が感じる標準的な)テンポに近く、かろうじて軽快さがあったかなと思う。
でも一つ一つの音の意味を考え、味わいつつ聞くにはなかなかいいと思う。表情のつけ方やバランスのとりかたを僕の頭で反芻しながら聞くにはいいテンポだった。
2楽章が一番よかった。歌わせる楽章はジュリーニの美質が最大限に表されるように思う。僕が持っている1番のCDの中では最高ランクに入るのではないだろうか。
さて、ジュリーニのベートーヴェン、友人が言っていたように本当に遅い。あと数日かけて4枚を聞くが、どのような演奏なのか、それに対し僕がどう感じるか、両方が楽しみだ。
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4 件のコメント:
こんばんは。
ジュリーニのベートーヴェンですね。
確かに遅い。
わたしの聴いている3番もそうでした。
1.6.7も遅いんですね。
ただ最近は速すぎる演奏が多いのである意味新鮮に聞こえるかも知れません。
タップリ味わってくださいね。
(笑)
ニョッキさん、こんにちは。
ジュリーニの「英雄」、ロス:フィルの演奏は聴いたことがないのです。スカラ座フィルのはまだ聞いていませんが、ここ数日のうちに聞くことになるでしょう。
1,6,7番と聞いているので、テンポの遅さをある程度覚悟?して聞こうと思います。そしてたっぷり味わってみたいです(笑)
でも2楽章はすごく期待しています。どれほど歌われているのか、どれほど深い感情がこめられているのかと。
こんにちは。ジュリーニの年齢とテンポの関係といえば、私の持っているディスクで聴く限り、最晩年のジュリーニは、ひときわテンポが遅いですね。ジュリーニは年齢を重ねるにつれて、減速して行ってます。
1958年のドヴォルザーク8番はかなり速いくらいで(普通より速いかも)、シカゴ響時代のベートーヴェン7番は多少ゆったりとはしてますが、きびきびしてしなやかさもあって、バランスが良いと思います。
70年代~80年初めのロスフィル・シカゴ響との録音は、テンポはそれほど速くはないのですが、適度な緊張感とカンタービレの美しさが味わえるので、ほどよいテンポではないかと。好んで聴くのはこの頃の演奏で、この時代にVPO・BPOと録音しておいて欲しかったですね。
スカラ座管の録音は聴いていませんが、90年前後のVPO・BPOの録音になると、さらに遅くなって起伏も緩やかになっていると感じます。
yoshimiさん、こんにちは。
>ジュリーニは年齢を重ねるにつれて、減速して行ってます<
良し悪しではなく、僕個人の好みの問題として、Allegroをゆっくりのテンポでやられると、どうもついていけません(苦笑)
『起伏も緩やかになっている』ならなおさらです。
1990年コンセルトへボウでのライブ、ドボルザークの8番は4楽章を除いて、ほどよいテンポで遅いという感じを受けませんでした。
58年の録音は聞いてみたいですね。
シカゴ響とのベートーヴェン7番は聞いてみたいですね。
スカラ座フィルでの演奏について文章作成中ですが、とんでもないものになっています。アップするかどうかわかりません・・・
70年代~80年初めの録音がお勧めですね。インプットしておきます。
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