茂木健一郎の最新刊「カラヤン 音楽が脳を育てる」を書店で見て、衝動買いをしてしまいました。
3分の2ほど読んだのですが、脳のことになると頭の中に「?」がいくつも並んでしまいます(苦笑) それでも示唆に富む内容があり、かなり面白いです。
本書の中にブルックナーの交響曲第7番と第8番について言及がありましたが、8番が聴きたくなって棚から取り出してきました。
カラヤン最晩年の1988年11月の録音、ウィーン・フィルの演奏。
いつもの流麗なカラヤン・サウンドとは少し違う、やや蒼古とした響きです。オーケストラがベルリン・フィルではなくウィーン・フィルであることが大きいと思います。
オットー・ゼルトン(カラヤンとは学生時代から50年の付き合いのあり、ザルツブルク音楽祭のジェネラル・セクレタリーとしていた人)がBPOとVPOの違いを
「ウィーン・フィルは『心の響き』で、ベルリン・フィルは『頭脳の響き』です」(P74)と言っています。
これを独断的に解釈して、このブルックナーの交響曲第8番は、カラヤンが晩年に到達した境地をウィーン・フィルが心で感じ、心で響かせた演奏ではないかと思っています。
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