TAさんにお借りしているXRCD24シリーズより
メンデルスゾーン/交響曲第5番二短調作品107「宗教改革」
指揮:シャルル・ミュンシュ
演奏:ボストン交響楽団
初めてこの曲を聞いた。メンデルスゾーンの曲はほとんど聞かないので、TAさんに感謝です。
一切の予備知識なしで聞き始めた、1楽章開始2分ほどで、金管のファンファーレの後に出てきた弦楽器の美しい響き。
聞き覚えのある旋律 ・ ・ ・ 「パルシファル?!」と思わず言ってしまった。
再び金管のファンファーレの後、同じメロディが繰り返される。
間違いない、ワーグナーの舞台神聖祭典劇「パルシファル」第1幕への前奏曲39~41小節目や56~59小節目に出てくるメロディーだ。(多少の違いがあるが、同じであるとみなしていいと思う)
次の瞬間に「パクリか? ・ ・ ・ いや、違う。メンデルスゾーンの方が早い時代を生きているのだから」と、音楽そっちのけで頭の中がぐるぐる回る。
そこでライナーノートを見ると
『ドレスデンの宮廷教会堂で用いられた「アーメン」の旋律 - ワーグナーは「パルシファル」の主要動機に使用した - 』
とある。これで納得した。
ちなみに僕はこのメロディは大好きで、天上にのぼるかと思えるほどだ。
そして「パルシファル」も大好き。
さて、この曲は1830年(作曲者21歳のとき)の宗教改革300年祭の為に作曲された。
前年の1829年には、バッハ没後はじめて「マタイ受難曲」がメンデルスゾーンの指揮で演奏されたが、内面でなんらかの関係があるかもしれない。
宗教改革といえばルターだが、彼の作ったコラールが4楽章で用いられている。
以下、簡単な感想を
1楽章 厳粛でシリアスな感じ。宗教弾圧との戦いを表すのか?
2楽章 明るく、生き生きしている。僕のイメージにあるメンデルスゾーンらしさがある。
3楽章 しっとりと聞かせてくれり旋律が流れる。「美しいメロディを作ってくれてありがとう」と言いたくなる。
4楽章 厳格な部分もあるが、全体として喜ばしさや勝利を表しているような気がする。
演奏に関しては他に比較するのもがないが、相当いい演奏ではないかと思っている。
録音も1957年にしては抜群のものだと思う。
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