ようやく「ローマから日本が見える」(塩野七生著、新潮文庫)を読み終えました。
ギッシリと内容が詰まっている本です。
その中からP360に次の引用があります。
「指導者に求められる資質は、次の五つである。
知力。 説得力。 肉体上の耐久力。 自己制御の能力。 持続する意志。
カエサルだけが、このすべてを持っていた」
(イタリアの普通高校で使われている歴史教科書より)
日本とイタリアの教育制度が違いますから、単純な比較はできませんが、上記の言葉は日本の高校教科書ではありえないですね。
指導者の資質の問題で、日本のビジネス誌でよく採り上げられる「決断力」「実行力」「判断力」は触れられていません。これは当然持ち合わせているべきものだからだそうです。
そうなると、日本のビジネス誌のレベルが低いのか、リーダーの資質に関するとらえ方が違うのか、と考えさせられてしまいます。
さて、塩野さんの大作「ローマ人の物語」シリーズ、第3巻の「勝者の混迷」まで読んでいます。第4巻「ユリウス・カエサル ルビコン以前」、第5巻「ユリウス・カエサル ルビコン以後」をこれから読みます。
(名作とか大作は読みたい気持ちがあっても、実際読み始められないという変な癖を持っています。自分で勝手に敷居を高くしているんです。「ユリウス・カエサル」の2冊もそうです。だから、ここで宣言して自分を追い込むことにしました)
塩野さんは『ローマから~』の7ページに
「読書とは自分一人の実際の人生では知りえないことを知り、会うこともできない人に会える手段です」と書いています。
では、これからカエサルに会ってきます。
2 件のコメント:
「ローマ人の物語」読んでいらっしゃるのですね。カエサルの二巻は、あまりにすばらしくてあっという間に読み終えました。たしか、よいリーダーというものは、部下に「リーダを支えなければ」と思わせることができる、といったようなことが書いてあって、なるほど、うーむ、と唸っていたのを思い出します。
Shushiさん、こんにちは。
僕はShushiさんほどのペースで読むことができません(悲)が、今60ページぐらいまで読んでいます。(遅読の僕には速いペースです)
まだカエサルの本格的登場という感じではないです。ぼちぼち読むので1~2ヶ月カエサルとのお付き合いになると予想しています。
『よいリーダーというものは~』の一節がでてくるところを楽しみに読んでいきます。
それにしても歴史上の偉大な人物に本を通して出会えるのは幸せなことです。
これだから歴史小説等を読むことはやめられません。
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