2009年4月20日月曜日

フランスのオーケストラ

吉田秀和著「世界の指揮者」で、アンセルメのところを読んでいたら、次の一節にぶつかりました。
長くなりますが引用します。

「小澤征爾に~アンセルメのことをを話したら、彼は即座に『日本から、そういう演奏の出来るオーケストラが生まれてくるかどうか、疑問です。ファリャとかドビュッシーとかは、ちがう音楽家のやるもんなんです。フランスのオーケストラに向かって棒を振ってみると、彼らは一拍一拍、一小節一小節という具合に、棒をふってもだめなんです。拍節とかなんとかいうんではなくて、スーッと棒を動かすと、スーッと音が出て来て、そのまま、ふしを吹いたりひいたりしてします。棒は、ちょっと横にふれば、それでいいんです。だけど、こういうことは、よその国のオーケストラが覚えようたって、覚えられるもんじゃない・・・・・あれは、どこからくるんでしょうね』と言っていた。」 (P417~418)

欧米や日本のオーケストラを振っている小澤さんの体験談だから、実際その通りなんだろう。
スーッと動かすとかちょっと横にふればいい・・・、どんな感じの振り方だろう?
そしたらスーッとおとが出て、いかにもフランスという感じの音がでてくる・・・
不可能なこととはいえ、5分でいいから体験させてほしいと思います。

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