2009年4月24日金曜日
モーツァルト/交響曲第36番
「好き」と「好感度が高い」は同じでしょうか?
共通部分は多くあっても、質的に違うような気がします。
ジュリーニは、僕にとって好感度の高い指揮者です。更に好感度が増す演奏に出会いました。
モーツァルト/交響曲第36番「リンツ」
1982年7月19日、フィルハーモニア管を振ったロイヤル・アルバート・ホールでのライブ録音です。
アクセントのきついモーツァルト演奏と対極にあると思わせる音の出し方です。まろやかとか柔らかいというと少し違うような気がします。つつましくて気品のある音と言ったらいいでしょうか、冒頭から最後まで統一された音の出し方です。雑な音は一つとしてありません。
音の出し方や音量で例をあげると、1楽章と3楽章の冒頭はやや拍子抜けするかもしれません。でもその後に続く音の流れが、必然のアプローチであると思わせてくれます。
メロディの歌わせ方や表情が素晴らしく、3楽章の続きでは、紳士淑女が大勢集った舞踏会とは違った典雅な雰囲気があります。1楽章と4楽章は、スカーッとしたものではなく、柔らかさのある爽快感が味わえるのも一つの特徴でしょう。
全楽章中一番気に入ったのが2楽章です。やさしく包んでくれて心地よく、しあわせな気持ちになりました。このような幸福感を味あわせてくれる演奏はなかなか出会えません。
好感度が増して、好きを言えるのに少し近づいたと思える一枚でした。
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8 件のコメント:
こんにちは。ジュリーニの演奏はブラームスとベートーヴェンの交響曲・協奏曲、ショパンのピアノ協奏曲などを聴いていますが、やはり交響曲が一番ジュリーニの歌心が溢れた品のある演奏が聴けますね。
晩年になるほどテンポが遅くなっていくので、さすがに2回続けて聴くと集中力が続かなくなりますが...。
ジュリーニ&シカゴ響との1970年前後の録音が出ていますが、評判が良さそうですし、タイプの違う指揮者とオケの組み合わせのような気がするので、一度聴いてみたいと思っています。
yoshimiさん、こんにちは。
ジュリーニのCDはあまり持っていないんです。聞いた範囲では、「よく歌っている」と感じます。その時に弦楽器の表情が好きなんです。
ブラームスが数曲、ベートーヴェンがゼロ、その他の作曲家もごくわずかです。これからぼちぼちCDを増やしていけたらと思います。
ベートーヴェンに関しては、友人が「ゆっくり過ぎ」と言っていたので、聞こうと思いませんでしたが、試しに1,2枚借りてみようかな・・・
シカゴ響とのコンビでは、ブラームスのヴァイオリン協奏曲を持っています。これは素晴らしい演奏です。でも他の演奏を知りません(苦笑)
こんにちは。ベートーヴェンの5番を聴き直してみました。たしかに遅いですが、チェリビダッケの超スローに慣れているせいか気にはなりませんが、好みにもよるでしょうね。クライバーとかの快速テンポとは全く違うので。
ジュリーニはオケを変えてベートーヴェンを何度か録音していますが、ロスフィルを指揮した「運命」とシューマンの「ライン」のカップリング盤は良いですね。
ブラームスのヴァイオリン協奏曲はわりと好きで、何種類か持っていますが、音は悪いですがヌブー&イッセルシュテット盤を良く聴いていました。
ジュリーニ&パールマンの演奏はかなり評価が高いですね。シカゴ響時代のBOXセットを買うつもりなので、一緒にこのCDも聴いてみようと思います。
yoshimiさん、こんにちは。
ジュリーニでベートーヴェンの5番を聞かれましたか。
やっぱり遅いんですか・・・、ますます興味がわきますね。1回聞いてダメだこりゃとなるのか、いやいやなかなかいいぞとなるのか、楽しみです。
ロスフィルとの「運命」と「ライン」はインプットしておきます。
ヌブー&イッセルシュテット盤はあることさえ知りませんでした。特にヌブーは初めて聞く名前です。
>シカゴ響時代のBOXセットを買うつもりなので<
えっ!
ここのところ未聴CDが激増しているので、HMV等のHPへいかないようにしているんです。でもそのBOXセットは興味がありますね。
こんにちは。ジネット・ヌヴーは30歳で飛行機事故で亡くなった天才的な女流ヴァイオリニストです。モノラル時代であまり録音が残っていませんが、このブラームスの協奏曲のライブ録音は昔から名演と言われているもので、これほど緊迫感に満ちた演奏は他にないのではないかと思います。
シカゴ響BOXセットは評判が良いですね。選曲にバラエティがあって、前から欲しいと思っていたんです。
私もHMVへはあまり行かないようにしているんですが、yahooオークションで廃盤になっているCD等を落札して以来、オークションのウォッチリストのCDが増えてます。困りました..。
yoshimiさん、こんにちは。
ジャネット・ヌボーについて教えていただきありがとうございます。
ブラームスのヴァイオリン協奏曲は気にかけておきます。
>シカゴ響BOXセットは評判が良いですね<
そうなんですか。購入意欲がむずむずわいてきそうです。
僕の場合、ショルティをあまり聞かないので、シカゴ響には縁遠いんです。
ジュリーニやアバドと組んだシカゴ響には、いいイメージがあります。
オークションは一度もやったことがなく、道の分野です。やりだすと深みにはまって、未聴CDが増えそうで怖いので、立ち入らないようにしています。
こんにちは。ジュリーニ&パールマンのブラームス、早速手に入れて聴きました。おっしゃる通り素晴らしいですね!オケは響きが柔らかくて豊かでよく歌っているし、パールマンのヴァイオリンは衒いのない素直な伸びやかさがあって、切々とした叙情感が美しいですね。
パワフルなシカゴ響が、意外と落ち着いてたのが良かったです。
バーンスタイン&クレーメル盤も持っているのでついでに聴いてみました。顔ぶれから想像がつくとおり、白熱感があってドラマティックです。これも名演なんですが、やや性急さを感じるところがあって、私は悠々としたジュリーニ&パールマンの方が好みです。
yoshimiさん、こんにちは。
パールマン&ジュリーニでブラームスのヴァイオリン協奏曲を聴かれましたか!
この演奏はFMで聞き、同時にテープに録音し何度も繰り返し聞きました。僕にとってこの曲の初めて聞いた演奏で、あまりにもすばらしかったので、これに安住(?)してしまい、他を聞く気があまりおこりません。
でもブログを始めて1年と数ヶ月、聞き比べの面白さがわかってきました。ブラームスのヴァイオリン協奏曲の聞き比べを始めてもいいかなと思います。
バーンスタイン&クレーメル盤も気にかけておきます。
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