「思うのだけれども、クラシック音楽を聴く喜びのひとつは、自分なりのいくつかの名曲を持ち、自分なりの何人かの名演奏家を持つことにあるのではないだろうか」
と村上春樹は「意味がなければスイングはない」で述べている(P90)。さらに
「それは場合によっては、世間の評価とは合致しないかもしれない。でもそのような『自分だけの引き出し』を持つことによって、その人の音楽世界は独自の広がりを持ち、深みを持つようになっていくはずだ」と
音楽は勝手気ままに聞いていて計画性などないのだが、自分なりの名曲、名演奏を深め、また増やしていきたいと思う。
自分なりの「名曲」を自分の大好きな曲と解釈し、「名演奏」を大好きな演奏ととらえることにする。これを増やしていこう。
これをブログの記事にできるかどうかはわからない。好きであればある程、それを文章化するのが難しい。たとえばパイヤールのモーツァルト、マリナーのポストホルン、ケンぺのブルックナー/交響曲第8番、ドイツ・レクイエムやフォーレのラシーヌ賛歌など。
そして昨年末の記事「感謝の1枚」で取り上げたCD。一口コメントならできるが、それなりの文章にするのは難しい。
文章化はできなくても、深いお付き合いはできるはず。そう、じっくり付き合っていこう。
そうすることで独自の世界が広がるなら、なお嬉しい。
「広く」だが、薄くても広げていきたい。それは先日に書いたことだが、未知の作曲家、未知の曲を開拓していくこと。
先日の記事の焼き直しみたいな内容になったが、村上春樹の文を読み、新たに思ったことをここに記す。
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2 件のコメント:
こんにちは。
村上春樹の作品には珍しく単行本を買いそびれていた「意味がなければスイングはない」、昨晩文庫本を購入したところです。さすがに興味深いことを言ってますね、村上さん。はやく読みたいと思います。
24hirofumiさん、こんにちは。
村上春樹のファンなんですね。残念ながらファンと言えるものではなくて(寂)
たまたま書店で見つけて、パラパラとページをめくっていたら面白そうだったので購入しました。
村上春樹はもっぱらジャズばかりを聞くと思っていましたが、クラシックも聞くことがわかって驚きでした。
取り上げられた内容は、今回の記事にあるように自分なりの名曲と名演奏家について書かれてあります。
僕の知らない曲や演奏家が多いのですが、知っていればかなり面白い本だと思います。
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