作曲家ブリテンは指揮もする。
僕が持っている唯一のCDが、モーツァルト/ピアノ協奏曲第20,27番でイギリス室内管を指揮したもの。ピアノはカーゾン。
作曲家で指揮者としても成功した人は、ブーレーズ、バーンスタインと2人の名が浮かび、クーベリックも作曲していたよな・・・と記憶をたどる。ブリテンも指揮活動をしていたが、どれくらいの頻度で、またウエートの占め方していたか知らない。指揮者としての実力もたった1枚からは推し量ることはできない。
20番のコンチェルトでは、主役はカーゾンだという印象を受ける。ガラスのような音だ。キラキラとしている。なにかこわれやすそうな、はかなさを感じさせるところがある。美しいメロディを弾くところに心の痛みを感じさせるところがあったりする。
このCDを初めて聞いた時、ブリテンはいいモーツァルトをするんだという感想を持ったが、それは今も変わらない。
27番では1楽章冒頭のヴァイオリンのメロディの歌わせ方がいい。これは1,2楽章を通して言えること。全楽章にわたって、ピアノやそれぞれの楽器の表情もいい。
ここでの主役は両方、魅力的な演奏で、僕に27番がすごくいい曲なんだと再認識させた。
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2 件のコメント:
こんにちは。
ブリテンの指揮した録音は、コンチェルトや管弦楽曲の自作自演盤しか持っていないのですが、ブリテンは室内楽曲のピアノ伴奏をしたり、リヒテルとピアノ連弾を録音していますので、多芸に秀でた人ですね。とりわけモーツァルトの音楽に愛着を持っていたそうです。
カルショーの「レコードはまっすぐに」に、ブリテンが指揮した「戦争レクイエム」の初演と初録音の様子が詳しく載っています。これはなかなか面白い読み物でした。
yoshimiさん、こんにちは。
ブリテンはピアノも弾くんですね。その録音があるとは知りませんでした。
モーツァルトに愛着があったということですが、それが今回取り上げた曲の演奏の素晴らしさにつながっているような気がします。
「レコードはまっすぐに」は読んでみたい本の一つです。また「戦争レクイエム」は聞いてみたい曲の一つです。
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