8月下旬に本や雑誌の整理をしていると、2年前の「文藝春秋」9月号が出てきました。パラパラと読んで、9月に入ってからのブログねたにしようと寝かせてありました。
9月号の目玉は「芥川賞発表」と「独占掲載 安倍晋三『闘う政治家』宣言」です。
目次を開けると安倍さんの記事のタイトルに「この国のために命を捨てる」とあります。2年前にはこんなに勇ましい文言が書いてあったのです。
僕は月刊誌は年に1冊買うか買わないかです。ではなぜ「文藝春秋」9月号を買ったか。「これがオシム流監督術だ」と「私だけが知る中田英寿の孤独」の2つの記事があったからです。
2年前のサッカー・ワールドカップの見るも無残な負け方と中田英寿の引退にショックを受け、しばらく引きずっていました。一方、日本代表監督に就任にしたイビチャ・オシム監督(当時)に非常な期待を寄せていました。タイミングよく出た2つの記事にふらふらと惹かれて買ってしまったわけです。
2年ぶりに読んだわけですが、オシム前監督と川淵三郎の対談記事に、今回の北京オリンピックの野球の無残な結果が重なって見えたのです。
その部分を引用します。
「オシム 本当に日本のほうが力が上なのか、と客観的に見るべきです。悲観的になる必要はありません。現実的に考えるべきです。恐いのはそうしたマスコミの予想が、ファンだけでなく選手にも影響を与えることです。(P141) (中略)
(オーストラリア戦の惨敗と予選リーグ三連敗という結果にショックを受けたという言葉に対して)なぜショックを受けるのですか。それは日本人が覚悟していなかったからでしょう。 (中略)
ただ人を批判するよりも、あらゆる結果が起こりうるということを覚悟することのほうが先でしょう。 (中略)
オーストリアに勝てるという雰囲気を作ったのも、メディアだと思います。日本は負けそうだと書いた新聞はほとんどなく、楽観論が多かったですからね。 (中略) ファンだけでなく選手たちもマスコミに影響されます。あの報道を見れば、自分たちのほうが強くて勝てそうだと思い込んでも無理はありません。選手たちだって新聞を読むと、自分たちの力を正しく見られなくなってしまうものです。 (中略)
楽観的ではなく客観的な報道を心がけてほしいです。(P142~143)」
さて、これを読んでどう感じられるかは自由です。
僕はマスコミに乗せられて、苦しい戦いを勝ち抜いて金メダルをとると大いに期待していました。WBC初代チャンピオンになったという事実も期待に後押しをしていました。
盆休みと重なったことで、TVにかじりついて見ていました。こんなに真剣に野球を見るのは何年ぶりだろうか、しかも何試合も。負けた試合は見ました。準々決勝の最後のあたりと3位決定戦の最後の方は腹が立ってチャンネルを消しましたが・・・。
期待が大きかっただけに4位という結果には愕然としました。2年前のワールドカップの敗退と同じくらいのショックでした。
そしてオリンピックが終わって数日後だったと思いますが、ふと目についたのが2年前の「文藝春秋」だったのです。
週刊誌などの広告にある、手のひらを返したような「星野ジャパンたたき」を見て複雑な思いにかられる自分がそこにいますが、冷静になって(と自分で思い込んでいます)考えると、4位は実力通りの結果ではなかったかと思っています。
敗因の分析は野球に詳しい方のお任せします。
サッカーの話です。
明日はアジア最終予選の初戦、非常に厳しい戦いになると思いますが、なんとか勝ってほしいです。
僕はワールドカップ出場はかなり厳しいのではないかと悲観的になっています。
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