時々思い出したように聞いている「カラヤン/新ウィーン楽派管弦楽曲集」より
ベルク/3つの管弦楽曲 作品6
1914~15年の作曲で、1929年改訂版。
第1楽章 : 前奏曲
第2楽章 : 輪舞
第3楽章 : 行進曲
となっている。
この曲は3枚組CDによって初めて知ったが、10年前や20年前に聞いていたら拒絶反応を起こしていたかもしれない。今は抵抗なく聞ける。いやそれよりすごくいいと思える。
これには理由がある。
吹奏楽のオリジナル作品に「3つの管弦楽曲」のいずれかの楽章に近い雰囲気の曲がそこそこあるのだ。だから初めての曲なんだけど、どっかで聞いたことあるなとか、何かの曲に似いているなと思いながら聞くことができた。
これをベルクの先進性と見るべきか、今の吹奏楽作曲家がベルクを研究し自分の作曲にいかしていると見るべきか、そこのところは僕にはわからない。
ここで仮の話だが、
僕がこの曲を知る前に、誰かが吹奏楽用に編曲し(原曲になるべく忠実に)、最高の演奏でCDを制作して、「吹奏楽オリジナル作品にこんなすごい曲があるよ」と言って聞かせてくれたら、素直に感動するだろうと思う。
いい曲だと思えたのは、オリジナル作品を聞いてきたこと以外にプロコフィエフやバルトークを聞いてきた蓄積があるからかもしれない・・・。まあ、いろいろと理由はあるかと思うが、要は今の僕にピタッとはまるというか、ググっとくる曲だったのだ。
演奏も録音も申し分ない。いい曲でも演奏が悪ければ心に響いてこない。カラヤンもさることながらベルリン・フィルが素晴らしい。
これではるか遠くにあったベルクが俄然近い存在になった。最近Shushiさんがベルクを取り上げておられるけれども「ルル」や「ヴォツェック」も聞いてみたいと思えるようになった。
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4 件のコメント:
こんにちは。
カラヤンのこの曲集はボクも素晴らしい出来栄えだと思います。
ベルクの三つの管弦楽曲は3曲目のマーチだけですが25年前に花輪高校がコンクールで演奏しています(編曲は小林久仁郎さん)。高校生の演奏としては充分立派なものだろうと思いますが、難解な曲としか印象を受けなかった人もいるかも知れません。
「ルル」は5つの交響的小品を4年前に秋田南高校が採り上げました(編曲は天野正道さん)。その意欲は十分伝わってくるものでしたが、ここまでくると中学生のサロメがありなら高校生のルルもあり?という気もしないではありません。ただ十二音技法の曲はこういう機会でもなければ実際に演奏することは少ないでしょうから貴重な経験になったことだろうと思います。
24hirofumiさん、こんにちは。
同じCDをお持ちですか。みんな素晴らしい演奏ですね。
ベルクの作品の吹奏楽編曲版があるのですね、驚きです。しかも高校生がそれをやったというのがさらに驚きです。
高校生はやっていてどんな感想をもったのでしょう?タイムスリップして聞いてみたいです。
天野さんが「ルル」の編曲をしたというのは新鮮な驚きです。
「ルル」にしても「ヴォツェック」にしてもどんなオペラなんでしょう?さらに興味が増しました。
コメント感謝です。
おはようございます。
ベルク、聴いていらっしゃるのですね。私のブログに言及いただき、ありがとうございます。最近は少々わけあってベルクを聞き込んでいます。3つの管弦楽曲はカラヤン盤とアバド盤を聞き比べていますが、両者ともすばらしいです。ルルやヴォツェックも是非聴いてみてください。きっとお気に召すと思います。
Shushiさん、こんにちは。
この曲のアバド盤は興味があります。アバドはベルクをよく取り上げて得意にしているというイメージがあります。
「ルル」や「ヴォツェック」はHMVで検索して検討を始めました。いずれ買うことになると思います。
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