2008年2月12日火曜日

カッパドキア(2)

地底都市「カッパドキア」 - 妖精の宿る不思議な岩

という曲名。作曲者は八木澤教司(1975~)

まだ32歳という若さである。
数ヶ月前に見たあるHPでは、日本人吹奏楽作曲家の人気ランキングで、八木澤さんが1位になっていた。
恥ずかしながら、僕はこの人の名を昨年知った。
少しばかり調べたが、多作の人という印象をもった。
曲につけるネーミングに特徴がある。(八木澤さんの曲は今後取り上げることがあると思うので、ネタばれ防止の為、今は内緒にしておきます)

「カッパドキア」は世界遺産シリーズの第4作目。今後も作曲予定があるそうだから楽しみだ。

さて曲の方ですが
八木澤さんの作品集の1曲として順番に聞いたので、一切の予備知識なし、ただ純粋に音だけに耳を傾けた。(この時点でカッパドキアは言葉のみで、奇景ともいえる風景を知らなかった)

始めて聞いた時の印象を書くと、
ABA’の3部形式
A : 戦いをイメージさせるような音楽だなと感じた
B : 何やら不思議な雰囲気を持っている部分と讃美歌?(合唱が静かに歌っていて、歌詞は「キリエ・エレイソン」のように聞こえる)の部分とある
A’: Aの部分の再現だが、最後は「勝利で終わる」という感じだ。

さて作曲者の意図とずれがありました。

八木澤さんのHPには
『迫害されたキリスト教徒の心情、そして妖精が宿ると言われる地上に広がる奇岩の風景を含め描写しています』とある。
少し解説を加えると、
ローマ皇帝ネロによるキリスト教大弾圧が開始された64年以降、迫害された修道士達がカッパドキアに入植し始めた。岩山を掘って地下都市を建設し始める。
3~4世紀までにカッパドキア全体で300を超えるキリセ(洞窟修道院、聖堂)を作ったと考えられている。
そのカッパドキアに住み、迫害と戦うキリスト教徒の心情であろう。

【データ】
初演:2005年6月5日千葉吹奏楽団第17回定期演奏会

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