2008年2月21日木曜日

プロコフィエフ/交響曲第6番

<1楽章>
冒頭、金管が音階を下降するメロディを吹く。これを聞いて2つのことを感じた。
1.第5番で盛り上がった気分を一気に下げてしまう、素晴らしい効果をもつ(と、皮肉を込めて書きましょう)
2.シベリウスの交響曲第7番の冒頭は弦楽器が音階を上昇していくが、これはその反対だ。

この楽章はつかみどころがない。(というよりも、僕の感性が作曲者の意図や感性をつかむことができない)
「ほの暗い」「陰鬱」「静かに物思いにふける」「激しい部分もあるが、決して激することはない」と単発的な印象を受ける。
全体的に「どよん」といる。ふと、ロシアの秋や冬の風景はこんな感じなのかなと思った。
でも交響曲の一つの楽章として「それもありかな」と思う。

<2楽章> 
一つ一つの曲想がはっきりして、メリハリもきいているので聞きやすい。
これが1楽章を違うところ。

<3楽章>
冒頭から軽快なメロディ聞こえる。
「待ってました!こういう心地よい疾走感が好きなんだよな!」
聞いていて嬉しくなる。
第1番に近い雰囲気を感じる。聞いていてすごく気分がいい。


プロコフィエフの交響曲シリーズ、未開拓の作曲家であるから、あえて予備知識なしで聞き、好き勝手に書くということにしている。とはいえ、曲を聞いて感覚的にある程度わからないと文章が書けない。
曲により、また楽章により、すんなり文が出てくるものもあれば、なかなかでてこないものもある。
そういう点で、この6番の1楽章は苦労した。

【データ】
交響曲第6番変ホ短調作品111
1楽章 : Allegro moderato [15:21]
2楽章 : Largo [14:35]
3楽章 : Vivace [12:16]
演奏:小澤征爾/ベルリン・フィル
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