2008年1月28日月曜日

スコアを読む

これまでに2回、河井継之助の「彫るように読む」ことについて書いた。
今回は「スコアを読むこと」と少し関連性があるのかなと思ったことを書きます。

継之助の「彫るように読む」のは、心胆を練る、生死の覚悟をもつといったレベルだと思う。

「スコアを読む」は、それとは異質なものだ。音符と睨めっこをして心胆が練れたり生死の覚悟ができたら大変なことだ。
ただ、「魂を揺さぶる演奏」「演奏を聞いて魂が揺さぶられた」という内容の文を読んだことがあるが、そうなるには考えられないぐらい深いレベルでのスコアの読み込みがあるはずだ。
深く読むという点では近いものがあるかもしれない。

陽明学の教えの一つに「知行合一」がある。
高校の倫理社会か大学の日本思想史で習ったか定かな記憶はない。この言葉だけ覚えていて、本当の意味を知らない。wikipediaなどで調べるが、読んでいても理解できない。
だからこそ、本来の意味からはずれても、思い切って拡大解釈して、「知識と行いとを一致させる」という意味でとらえると、
その為に継之助は、「彫るように読む」のだろう。その読み方はあくまでも手段だと考えることができる。
「スコアを読む」は、目の前にある音符から読み取ったこと(知識)を実際に演奏する(行い)。実際には自分では音が出せないから、自分がイメージした音をプレーヤーに出してもらうために必要なことをする。
・・・と考えると「知行合一」なのかなと思ったりする。

まあ、学術的に深めていくつもりは全くないので、このあたりで止めておきます。
本当は「熟読」「精読」について書くつもりだったのが、ふと思いついてしまい、最初から脱線してしまいました。これについては後日に。
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